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​事故防止対策

事故防止・事故発生対策マニュアル


このマニュアルは、施設内外または送迎中等で利用者の予期せぬ事故に対し、円滑・ 円満に解決するために、介護事故防止の基本事項、事故発生時の対応及び留意事項を次のように定める。
1 介護事故防止の基本事項
日常業務の中で介護事故を防止するため施設内または施設外(送迎時等)における介護事故防止対策を検討するうえにおいて、職種を問わず、介護関係者が共通して確認しておかなければならない介護事故防止のための基本的事項を次に定める。
(1) 介護従事者は常に「危機意識」を持ち、業務にあたること。
介護行為は不確定要素が多く潜在し、常に危険と隣り合わせにある。介護従事者はこの危険性を十分認識し、介護事故はいつでも起こりうるものであるという 「危機意識」を持ち、業務にあたることが必要である。
(2)利用者最優先の介護を徹底すること。
どのような事態においても利用者最優先の体制で業務にあたることが不可欠であり、質の良い介護は、利用者本位の介護から始まる。利用者への十分な配慮が欠けた時、介護事故が発生することを認識する必要がある。
(3) 介護行為においては、確認・再確認等を徹底すること。
すべての介護行為においては、事前に確認することが不可欠であり、確認する際は、自分一人ではなく、複数の者による確認を行う。また業務遂行の過程で疑問や理解不可能な事柄があれば、必ず事前に周囲の人と相談するなど再確認をし理解してから介護行為を行うことが必要である。換言すれば、介護従事者一人ひとりが「あたりまえのことをきちんとする。」ということの再確認が大切である。
(4) 円滑なコミュニケーションに配慮すること。
利用者とのコミュニケーションには十分に配慮し、訴えを謙虚な気持ちで聞き、 約束は必ず守るように心がけることが大切である。言葉遣いは丁寧でわかり易く、 誠意をもって対応し、利用者や家族への説明にあたっては、その内容が十分理解されるよう配慮することが必要である。
(5) 記録は正確かつ丁寧に記載し、チェックを行うこと。
介護に関する諸記録の正確な記載は、事故防止に役立つとともに、万一事故が発生した場合においても、適切な対処ができる。記録は正確かつ丁寧に記載する習慣をつけるとともに、上司・先輩・同僚などのチェックを受け、介護の質の向上につなげることが大切である。
(6) 自己の健康管理と職場のチームワークを図る。
介護従事者は、自己の肉体的・精神的状況を客観的に評価し、不調の場合は特に慎重な態度で従事するよう心がけることが必要である。また、管理者は職場におけるチームワークについても、冷静な評価を行い、職場環境の問題点を明確にして早期に解決策を打ち出すことも重要である。
2 介護事故を未然に防止するための体制
(1)介護事故防止委員会の設置及び役割
①介護事故防止委員会(以下「委員会」という。)は管理者、管理者補佐及び機能訓練指導員で構成され、介護事故を未然に防止し、また万一事故が発生した場合、迅速に対応出来る様、安全管理体制を組織化する。
② 委員会の役割は次のとおりとする。
(介護事故の未然防止・再発防止のための方策立案》
情報収集
介護現場におけるリスク情報 (介護事故報告書、介護事故の事例も含む) について、普段から広く具体的な情報を収集し、施設内のみならず他の介護施設で起こった情報についても広く情報収集する。
分析・評価
収集された情報は「委員会」で問題点の分析・評価を行う。
職員への周知
情報収集された介護事故の事例など、リスクを排除するために必要と思われる事項について、職員全体に定期的に周知徹底をする。
また周知の際は、利用者のプライバシーや事故当事者への配慮が必要である。
情報の集積、活用
他の介護施設で起こった介護事故なども含め、集積された事例は、介護事故の再発防止に活用できるよう、データとして集積しておき、また職員相互間情報を共有させる。
(介護事故が発生した場合の役割>
既存の安全管理体制を見直し、改善策の検討
収集された介護事故の事例を分析・評価し、介護事故再発防止のための職員への指導や原因の究明、施設内の管理システムの見直し、改善策を検討する。
(2)介護事故防止の体制及び職務
① 管理者は、万一事故が発生した場合には事故処理に最善を尽くし、介護事故防止委員会の運営を円滑に行うことを職務とする。
②管理者補佐は、管理者を補佐し管理者に事故ある時は、その職務を代理す
る。
③管理者は、安全確保のために介護従事者に対する指導及び助言を行う。
また、事故原因を分析して対応策を講じ、質の高い介護を行うために利用者の意見等を十分に聴取し、介護従事者と利用者との良好なコミュニケーションの形成に努めることを職務とする。
(3)介護事故報告制度について
① 「事故報告書」の事例について、現場から多くの情報を収集し、「委員会」 へ報告する介護事故報告制度を導入する。なお「事故報告書」については介護従事者への説明として報告事実に対して報告者個人の責任を問うためのものではなく、介護事故の事前及び再発防止のための重要な情報であることを十分に説明する。
② 報告のルート
報告は、円滑に委員会に届くようにする。
③ 報告の方法
介護従事者は、介護事故を経験した場合に、利用者の処置後、速やかに内容・情報を伝え、「事故報告書」を作成し提出する。なお、報告にあたっては、報告の是非を当事者のみで判断するのではなく、上司・先輩・同僚などと相談し、些細なことでも報告する。
④ 報告の活用
「事故報告書」の提出があれば、委員会で真摯に検討し、業務の改善、介護機器等の点検や設備の見直しなどを行う。そして、これら報告書の内容は職員に広く周知し、施設内で他人の経験した事故事例を職員相互で情報を共有することにより、事故発生の全体像が把握でき、それによって介護事故に対する意識改革が進み、以後の事故防止に役立つものと考えられる。
(4) 記録書類について
介護記録は、だれが見てもわかりやすく、正確かつ丁寧に記載する。
① 個人情報の確認(身体障害者、認知症状の有無等) とそれに基づく介護プ
ランの作成
② 介護記録の正確な記載
(5)医療機器・介護機器・車両の管理体制
① 従来から日常的に使用されている医療機器・介護機器の取り扱いについては、原点に戻って注意を喚起する必要がある。
② 介護従事者は、あらかじめ機器の使用法やセッティングの誤りに起因する誤動作及びその回避方法を十分理解しておく。
③医療機器・介護機器の操作について、初めて取り扱う者に対しては必ず事前教育・研修を行うこととし、必要に応じて指導的立場の者との共同操作等を行う。
④ 車両は点検や整備を十分にして、安全管理に努める。
3 介護事故発生時の対応
介護従事者が当然払うべき業務上の注意義務を怠るなどにより、利用者に損害を及ぼし、場合によっては利用者を死に至らしめることがある。重大事故の発生直後は、
3冷静かつ誠実に利用者への対応をすばやく行うことが重要である。
(1) 利用者及び家族への対応
① 最善の処置
介護事故が発生した場合、まず利用者に対して可能な限りの緊急処置を行い、責任者へ報告し、専門の医療機関などへ移送し担当医師の指示を得なければならない。
② 利用者及び家族への説明等
処置が一段落すれば、できるだけ速やかに利用者や家族等に誠意をもって説明し、家族の申し出について誠実に対応しなければならない。
委員会の審議の結果、施設側の過誤が明らかな場合、管理者が率直に謝罪する。しかし、過誤の有無、利用者への影響などは発生時には不明確なことが多いので、事故発生の状況下における説明は慎重かつ誠実に行う。
③ 利用者及び家族への損害賠償
介護事故により施設が賠償責任を負った場合、損害保険により利用者及び家族に補償をする。
④ 事故記録と報告
介護事故当事者は、利用者への処置が一通り完了した後、事故概要を責任者に漏れなく報告し出来るだけ早く「事故報告書」を作成する。また、事故の概要、利用者の状況、現在の治療、今後の見通し及び利用者等への説明した内容などを必ず記録に残す。
(2)行政機関への報告
① 事故の内容に関しては行政機関 (京都市)への報告をする。

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